「千葉住宅地比較調査」についてのご説明

「千葉大学のアンケート調査にご協力下さい」と題された挨拶状が届いた皆様に、調査の詳細をご説明いたします。納得いただけましたら、このあとご送付する調査票にご回答のうえ、返送いただけましたら幸いです。


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対象者の選択方法と個人情報の保護について
 今回の調査では、浦安から東金に至る8自治体(浦安市・船橋市・松戸市・千葉市美浜区・千葉市中央区・大網白里町・東金市・佐倉市)、合計950人の方を対象者として選び出し、挨拶状と調査票を郵送いたします。抽出した地区の詳細は以下の表1の通りです。
 この950人の方は、各市町村の選挙管理委員会が管理する選挙人名簿から、くじ引きのような方法(等間隔抽出法:最初の番号をランダムに決め、そのあとは120人おきというように等間隔で、選択する人を決める)で選択しました。したがって、あなたが選ばれたのはまったくの偶然であり、別の名簿情報が漏れたわけでもありませんし、大学・学生との関係で選ばれたわけでもありません。 市町村役所の選挙管理委員会では、氏名・住所・生年月日・性別の4項目のみを登載した有権者名簿を管理しており、学術調査の目的など公益性の高いものについては審査のうえ、閲覧許可を出すことができます(公職選挙法補則)*。私どもは8自治体の選挙管理委員会から許可を得て有権者名簿を閲覧し、氏名・住所・性別・生年(月日は閲覧していません)の4項目のみを転記しました。このうち性別・生年は今回選び出した方々の平均値を計算するためにのみ使用します。また、閲覧者については調査担当者の助教授中澤秀雄のみで行うか、信頼できる大学院生1名にサポートしてもらいながら中澤が行うかのいずれであり、すべての自治体について中澤が責任を持って閲覧プロセスを管理しています。また閲覧は市町村選挙管理委員会の部屋内で行われ、選管の担当者が監視しながらの作業であるため、不正を行うことは不可能です。多くの自治体では、我々が書き写した名簿のコピーを保管しています。
*なお、来年の通常国会で同法や住民基本台帳法の改正が予定されており、こんご公益目的(学術調査など)以外での閲覧は禁止となる見込みです。逆にいえば、同法改正以後も、今回のような学術調査については実施してもよいと認められていることになります。

表1 抽出地区の詳細

地区 有権者数 今回抽出した数  
千葉市中央区蘇我町・若草・鵜の森町・白旗・今井・南町・宮崎・稲荷町 19023 156  
千葉市美浜区打瀬 12120 132  
浦安市入船・明海・日の出・高洲・今川・猫実・堀江 51743 194  
松戸市常盤平団地 5609 114  
船橋市高根台団地 5700 41  
佐倉市ユーカリが丘・南ユーカリが丘・宮の台 11885 138  
東金市季美の森東/大網白里町季美の森南 1934 167  

 個人情報の保護については、その重要性を十分に認識し、最大限の注意を払います。具体的には、書き写した名簿を中澤個人のみで管理し、学部生などには閲覧させず、葉書や封筒に貼り付ける宛名ラベルを打ち出すためにのみ使用しています。調査が終了すれば、名簿情報を消去します。また、今回の調査以外の目的に名簿を使用しないのは当然のことです。というよりは、我々のような学術機関にとって、調査以外に名簿情報を使用する目的は見あたりません。
 それでも名簿がある以上、返送された調査票が誰の回答か分かってしまうのではないか、と心配される方もいらっしゃるかも知れません。ご心配は無用です。我々は、調査票に番号のたぐいを一切付けないことにしています。したがって、返送された調査票がどなたのものであるか分からないようになっています。調査結果を返送してほしいという方には、返送先を記入していただく用紙を別に用意し、調査票とは切り離して管理します。なお、調査票送付から1-2ヶ月後に返送を再度お願いする葉書をお送りする際、どなたから返送いただいたか分からないため950人全員に葉書をお送りしますこと、お許しください。
 なお、今回のような学術調査は個人情報保護法の適用外です。しかしながら、我々は上記のように個人情報保護法の精神に則りながら名簿情報を管理してゆきます。また、日本社会学会で2006年中に制定される調査倫理綱領をも遵守した形で調査プロセスを管理します。
 

調査結果の還元について
 調査結果はグラフなどによって分かりやすくまとめ、ご希望される方には郵送します(2006年6月以降となります)。郵送を希望される方のために、返送先記入用紙を調査票に同封します。ただし、これと同じ内容は本ホームページにも掲載しますので、本ページをご覧いただいている方であれば容易に調査結果を知ることが出来ます。有権者名簿閲覧の許可をいただいた各市町村選挙管理委員会にも報告書を送付します。
 今回の調査結果はこれとは別に論文などの形でまとめ、行政・公的機関などにも配布して、政策形成の参考として提供したいと考えています。また学術研究としては今回の調査によって問題点を発見したのち、実地調査や関係者へのヒアリングを積み重ね、より説得力のある分析・提言に結びつけてゆく所存です。
 

 

調査の趣旨と意義について
千葉県は、高度成長の後期に首都圏の人口の受け皿となり、公的機関・民間による大規模な住宅開発が相次いで行われた、いわゆる「郊外住宅地」の典型と考えられます。しかし場所によっては開発から数十年が経過して高齢化等の問題があらわれる一方、いわゆる人口の「都心回帰」現象によって地価低迷や開発の中断、「陸の孤島」化といった悩みを抱えるところもあります。このような状況の中で、魅力ある住宅地形成のために何が必要なのか、コミュニティ意識や住民活動といった「人間関係」「社会」の側面から考察することが求められています。
そこで、私ども千葉大学文学部社会学研究室では、「調査実習」授業の一環と位置づけながらも学術調査として、千葉県内の主要な住宅地(浦安、船橋、松戸、千葉、大網白里、東金、佐倉)を対象に、コミュニティ意識について比較するための意識調査を実施することになりました。このような趣旨の学術調査は、私どもの調べた限り前例がなく、大きな意義を有しております。
皆様には、お忙しいところ誠に恐縮ですが、何卒ご協力を頂けますようお願い申し上げます。本調査の結果は、学術研究、政策提言、教育現場等で多角的に活用することで、千葉県ひいては郊外住宅地の成熟したあり方を追求し、役立てたいと考えております。